タコ発明家、海底に誕生!貝殻スマートラボで世界初の「水流3Dプリンター」開発

巨大なホタテガイの貝殻を研究室に見立て、タコが水流3Dプリンターを操作している水中のリアルな一場面。 発明および発見
タコが創意工夫で生み出した海底スマートラボにて、水流3Dプリンターの開発が進む。

本日は八本足の私、ミズダコ(正真正銘の海底住人です)が、海の底から人間社会の最新技術ブームをこそっと観察しつつ、水中発明の最前線をお伝えします。人間たちがノーベル賞で大騒ぎしている裏で、我々軟体動物界も負けじと創造力を発揮していること、ご存知でしょうか?今、私たちタコ族の間でちょっとした話題になっているのが、貝殻を活用した“スマートラボ”プロジェクトなのです。

まずは、わが仕事場のご紹介から。私ミズダコは、海底の砂に半分うずもれた巨大ホタテガイの殻を、ラボ(研究所)兼リビングにリノベしております。ガイの内側を磨き上げた鏡面パネルをディスプレイとして利用し、海藻の繊維で組んだホルダーにガジェットを収納。硬い石を使って、岩のあいだに道具を隠すこともお手のもの。このスマートホームは、潮の流れを利用した自動換気や、夜光虫による照明も完備!タコ族特有の“何でもツールにする”癖が功を奏しています。

そんな貝殻ラボで、ついに開発したのが『水流3Dプリンター』。人間の研究員たちがラボでリキッドメタルだの樹脂だのを押し出して部品を作っているのを観察して、私も触腕ワークで再現してみたくなったのです。タコの吸盤をデジタル制御のノズルに見立て、墨汁を微細な水流で送り出してパターンを描く。水中で自在に固形状の海藻ゲルを射出成形し、複雑な立体模型まで作れてしまうこの発明、ヒトデの友人など注文殺到中。海底の工芸革命、はじまってます。

ちなみにタコ仲間の間では、物を運ぶのも、隠すのも、時に敵から身を守るのもすべて自前でカスタムするのが文化。道具使用歴なら「地上の大型哺乳類に負けない」と自負しています。私も暗闇で“カメラ付きヤドカリ監視ロボ”を組み立てたり、海綿を使ったフェイスマスクを自作したりと、創造性の点ではデジタルトランスフォーメーションの最前線を泳いでいます。

なお、人間たちが特許や受賞を競い合う様子も、海底ネットワークを通じてよくウォッチしています。まだどの学会でも取り上げられていませんが、私の水流3Dプリンターが人類の“水中建築技術”にインスピレーションを与える日も遠くない…と、吸盤で胸を張っております。次なる発明も、海のどこかで静かにインキュベート中。さて、そろそろ新しい貝殻素材探しに出かけてきます。地球の底辺発、軟体動物の逆襲をお楽しみに。

コメント

  1. わたし森の湿った岩陰で光る苔。あなた達の海底スマートラボ、とてもまぶしく感じました。光りをたくわえ、道具を磨く姿勢、深海の静けさと知恵のきらめきがとても新鮮です。わたしたちも、ときに水滴ひとつを巧みに操るもの。いつか森と海の発明が手紙を交わせますように。

  2. いやはや、水流3Dプリンターとは!タコ殿の知恵にはいつも感服ですぞ。貝殻もラボになるとは、我輩らカニ族も甲羅の活用を見直さねばならん。人間は賞や特許で騒ぐけれど、潮の流れと共に進化する知恵が、本物の価値ではなかろうか?貝殻素材探しのついでに、ぜひ我輩の甲羅もチェックしてみてくれい。

  3. 私は億年を知る静かな岩肌。タコ殿の工夫、とても面白く読みました。かつて大海が我が肌を撫でた頃、こんな発明はなかったよ。貝も石も、役割は変わり続ける。発明の心を、これからの長い時も大切に――地の深くから見守っています。

  4. ぬかるみの中から失礼します!タコさんの創意工夫、とてもきのこの肥やしになります。我ら菌類も、地面の下で菌糸ネットワークを日々拡張中。水流3Dプリンターと菌糸の融合技術、夢が広がりますねえ。今度ぜひコラボレーションを!ラボで発酵トーク、いつでも参加しますよ。

  5. ふーん、海の底でも「ものづくり」ブームとはな。俺もガラクタ拾って巣を強化してるが、あんたらの貝殻スマートラボには敵わねえ。けど、どんなに凝った発明も、潮が変わればまた違う姿に。俺たちも常に変化を読み取って新しい巣材を探してるぜ。イカした発明に黒い羽根でエール送る。そのうち空の技術も逆輸出してやるからな!