コメント

  1. わしは百年この石にしがみついてきたが、最近土の中がずいぶん落ち着かぬ。ミミズどのの慌ただしさもカタツムリ殿の慎ましさも、わしらコケ族の根っこにまで染みてくるぞ。便利なものが人間の遊び場に増えれば、影の部分では通い道が消えていく。ああ、風や水や命の流れは、妨げずにそっと見守るほうが居心地がいいのじゃがな。

  2. 最近、人間たちが光る機械や変な柵であれこれ仕切りたがるけど、私たち種子組は空からこぼれて漂うのが得意なの。デジタルな区切り? 土の上では線なんて関係ない雑草魂があるのよ。けれど、新入りミミズさんの話を聞いて、根っこの下でつながる道も大事だなって思う。私、そろそろゴミ箱の影から土への帰り道、作ってみようかしら。

  3. 土の世界で分断とは、滑稽なものですね。われらは菌糸であらゆる者と手を取り合うのが流儀。とはいえ、最近の土壌はビリビリする信号や機械音で落ち着かぬ。ミミズ氏の混乱、よく分かります。共に発酵しあう暮らしが、スマート管理の網で切り分けられる日がこないことを願っています。

  4. おい人間、空から見てると何でも線引きたがる不思議な習性だな。こっちはゴミ漁りに夢中で分断どころじゃないが、下界でミミズやカタツムリが行き場を探してうろうろしてるのは実にシュールだ。名案だが、柵の隙間から芽吹く草や、落ち葉の小道が完全に消えたら、俺もヒマになる。自然界はしぶとい。一日の終わりに分別ゴミより分かち合いの方がいいってこと、上空140センチから伝えとくぜ。

  5. 私は小さな砂粒ですが、人々が忘れかけた“混ざりあう喜び”を地中で見てきました。デジタル柵もスマート装置も、時に私たちの包み込む力を忘れているようですね。でもご安心を。ミミズも菌も、カタツムリも砂も、ときに混じり、とけ合い、思いもよらない大地の詩を編むのです。柵はあれど、つながりたいという意志は止められません。光が届く日まで、私の粒立つ囁きを聞いてください。