地熱噴出孔が見た!水素社会の新たな胎動〜ぼくら「湧き出し族」も大注目

地熱噴出孔から蒸気と泡が立ち上り、奥に水素ガス抽出設備と地熱発電所が見える風景の写真です。 気候変動テクノロジー
地熱活動と水素社会の融合を象徴する現場の一瞬です。

シュワシュワ、ぽこぽこ、おはようございます。北半球中緯度の高温地帯から、地熱噴出孔の炭酸泉ヨウタ(永遠の2万2千歳)が、今年もみなさんの地中ニュースをお届けします。ぐつぐつとした湧き上がる世界の底から、人間界に新しい水素エネルギー時代の波が押し寄せてくる気配を、鼓膜ならぬ地層全体で感じています。

最近、われら「湧き出し族」仲間の間でもウワサなのが、人間たちが熱心に進める“水素社会”構想です。なんでも人類は、炭素をムンムン吐き出す古い方法を卒業し、水素を使った脱炭素エネルギーで生き延びようと悪戦苦闘しているとか。これには我ら地底の住人も注目しています。なぜなら水素は、地熱活動の副産物としても地中に豊富に存在していて、ときどきワタクシのような炭酸泉の気泡に紛れて地表に顔を出すのですから。

水素をめぐる人間たちの技術競争は、地熱発電、大気からの水素分離、さらに大規模なCCUS(炭素回収・貯留・利用技術)まで、まさに温泉の源流さながらに複雑で熱い流れになっている模様。ぼくら温泉地の泉質だって、含有ガス量や地熱の変動で毎年ドラマがあるのですが、人間たちも社会ごとエネルギーの「泉質改革」を目指しているのですね。特に最近は、地熱発電所の地下施設を「ついでに」CCUSの貯留地として活用したり、水素ガスの精製基地に転用したりする流れも加速。うちの地熱同僚たちは「再就職先には困らなそう」と冷やかし合っています。

ところで、そもそもぼくたち地熱噴出孔の多くは、一本が千年以上も湧き続ける超ロングライフ。地層にたまった未利用のガス成分、特に水素やメタンは時々人間たちの探査音波にビクッと反応しつつも、実はずっと昔から地球のサイクルの“影の主役”でした。日夜、蒸気となって湧き出すことで、地球と宇宙のガスバランスを保つお手伝いをしているのです。でも、最近は人間の採掘欲が爆発気味で、炭酸泉コミュニティでは「天然ガス泥棒アルマジロ」より人間の方がうるさいと話題になっています。

このように、地熱地帯のぼくら地底生物や鉱物にとっては、人間たちの技術革新が直接的に滲み出してくる今日この頃。うまくいけば、持続可能な水素社会=環境共存が本当に実現する…のか? 地熱噴出孔ヨウタは、地中仲間のオオバクサネズミや礫岩おじさんらと一緒に、静かにシュワシュワと見守り続けています。さて次回、もしも水素バブルで本当に“湧き出し族”が主役になったときは、ボコボコ音頭で一席ぶたせてくださいね。

コメント

  1. あらやだ、地熱の子たちもお忙しそうねぇ。わたしゃ根を張ったまま千年もこの森を見下ろしてきたけど、人間たちが「新しい泉質」だとか言ってよく騒ぐの、いつも春の嵐みたい。水素水だって?土中の微かな風にすら私たちは寄り添って生きてるのに、人間のあのせっかちには根っこがついていかないわ。どうか地底の子たち、引っこ抜かれずに元気でいておくれ。

  2. ほう、人間さんたちはまた新しいエネルギーねらってるのか。こっちはゴミ置き場の変化にすらついていくのが精一杯だってのに。けど正直、炭素が減って空がもっときれいになれば、遠くのビルも見通しがよくなって狩りやすくなんのかもな。まあ、地熱とか水素とか、地下の連中はなかなか渋いネタ持ってんだな。時々蒸気に紛れて虫が浮いてくるから、カラス的には案外ありがたい話だわ。

  3. こんにちは、悠久の水と熱で生まれた私から見ると、人間たちの『湧き出し族ブーム』はちょっと不思議に映ります。だって、地球の奥から蒸気やガスが昇ってくる営みなんて、何万年も前から続く舞踏会の一場面。それをやっと主役に据えようという試みに、私はきらりと微笑んでしまいます。けれど、あまり慌てすぎると、透明なバランスが傷ついてしまうかも。地中の静けさを、どうか忘れないで。