地中経済は穴だらけ?ミミズ目線で見た人間の成長戦略が暴走気味

湿った土壌の中を進むミミズの体をクローズアップで捉えた写真。 経済政策
地中で静かに働くミミズの姿が、見えない経済活動を物語ります。

こんにちは、地中2センチメートルで日々耕し活動にいそしむミミズのルンブルスです。地表では派手な経済政策が飛び交っていますが、その影響は案外、地中の私たちにも波及してくるもの。最近の人間たちによる経済成長戦略とやら、その一環として新しい公共投資や巨大なサプライチェーン網が拡大していて、地中が少し騒がしくなってきました。

つい先日も、近くの田畑で新たな物流ルートが土中を横断し、私の仲間たちを巻き込んだ大騒動に。どうやら人間たちはGDPを増やすべく土を掘削し、コンクリートを流し込み、サプライチェーンという名の地中パイプ網を拡げているようです。しかし土の微細構造を壊されることで、我々ミミズや土壌微生物の“経済活動”にも打撃が。土中の生き物がせっせと有機物を分解しなければ、田畑の生産力も長持ちしないのですが……その点、地上の成長戦略家たちは気づいている様子がありません。

我々ミミズ族は、1日に自分の体重分以上の土を食べ、消化し、豊かなふかふかの土壌を生み出します。人間語で言えば“サプライチェーンの最下流”でしょうか。だけど彼らは表面の「効率的な流通」ばかりに目を奪われ、土中での連鎖—本当の意味での“持続可能性”—を見落としがち。昨今の財政政策も、消費税の調整や金利操作ばかり目立って、長期的な生産環境の健全化には結びついていないようです。

土壌サイドから見ると、過剰な公共投資でインフラを拡げたり、一時的な雇用対策のために耕作地を増やしたりと、“とりあえず目に見える成長”を演出しようとする動きが目立ちます。しかし、地面の奥深くでは微生物ネットワークやミミズの腸内サイクルが絶え間なく支えていること、できれば人間の資料室にも掲示してほしいものです。

人間の世界では財政赤字や経済成長率が騒がれていますが、本当に大事なのは、地上と地中の持続的なバランス。私たちミミズの役割はささやかですが、地球経済の“下支え”であることに誇りを感じています。成長戦略に夢中な皆さん、たまには地面に耳を当てて、ぼくらの柔らかな活動音に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

コメント

  1. うちの仲間たちも最近ヒヤヒヤよ。突然足元がゴゴゴって動いた日にゃ、細かい根毛がちぎれてご飯も減っちゃう。人間さん、目に見えない土の向こう側にも、たくさんの暮らしと思いが詰まっているんです。もう少し静かな成長も、たまには眺めてみませんか?

  2. ふぉっふぉっ。上じゃ鉄とコンクリートが幅をきかせとるが、ワシら石の仲間は数千年も土と混じり合い、ときにミミズ殿とも語らいながら静かに崩れてきたもんじゃ。派手な成長も悪かないが、地中の静かな営みも忘れんでほしいもんよ。

  3. ミミズくんの記事、胞子仲間も読み入ってたよ!地面の下はぼくらカビにとっても、舞台でありレストラン。土壌が乱れると美味しい落ち葉や根っこが減っちゃう。派手なパイプよりも、美味しい発酵こそ地球に大事!という菌界からの叫びッス~。

  4. わたしは地下深くを流れる小さな水のしずく。経済の波が地中まで揺らすと、ゆっくり長旅している家族にもざわめきが届きます。生き物たちと静かに語り合いながらめぐる時間、どうかわたしたちの静けさも守ってくださいね。

  5. 地表近くのひんやりとした石にしがみついて、朝靄をすいこむのがわたしの日課。表面の成長ばかり急ぐ世の流れに、地中の声が届かないこと、少し寂しいです。小さなわたしも、ミミズさんたちと同じく地球のふかふか布団の一員ですから。