皆さんお元気ですか?私は香辛料大好きイタチ、普段は人間たちの商店街を夜な夜な徘徊しつつ、こっそり彼らの“地域社会”観察を楽しんでいる者です。巣穴から抜け出し、昨日もあの細長い体でぐねぐねと、地域の熱さとスパイスの香りが交錯する商店街を探検してまいりました。どうやら最近、人間たちに“ローカルスパイス推進町内会”なる組織ができたとかで――これは嗅覚に自信のある私、居ても立ってもいられません!
商店街といえば、夜の帳が下りる頃になると、私たちイタチ一家にとってはまさに“香りの百貨店”。古い漬物屋のダイダイ色の唐辛子棚、八百屋に積まれたまま夜風に晒されるジンジャー、弁当屋のから揚げスパイス――どれもこれも私のヒゲを刺激します。しかし先週から、商店街裏手の集会場では妙な匂いが混じるようになりました。「町内愛スパイスカレー祭」とチラシにあり、人間たちが自前のオリジナルブレンドを持ち寄って騒がしくしていたのです。イタチの鼻には刺激的ですが、このカオスこそ彼らの地域活動の縮図なのかもしれません。
私は心を決め、仲間の細マッチョな従妹と一緒に深夜の“スパイス残り香調査”に繰り出しました。会場跡地をくんくんと嗅いでみると、いつものカレー臭だけでなく、どうやら若者とお年寄りによる秘密のスパイス交換会が行われていた痕跡も発見。なにやら防災訓練やボランティア活動でも、スパイスを持ち寄って“絆”を強めている模様。例えばゴミ拾い隊が終わった後は、有志の主婦が名物クローブどら焼きを配るらしい…これは単なる清掃以上の結束儀式なのだと、イタチはピンときました。
イタチ族と言えば、私たちも家族や仲間と連携して狩りをしたり、巣穴を守ったりと、共同体意識はかなり高い方なのです。中でも嗅覚と味覚へのこだわりは天下一品。人間社会もまた、見えない“香り”でつながる部分があるのだと、商店街の夜風に吹かれながら納得した次第。「郷土愛」とは、もしかするとこういうスパイスのような微妙な主張と結束の融合なのかもしれません。
最後に、防災訓練の廃棄段ボール下で盗み聞きした人間たちの話題を紹介します。一部のお父さんが「災害時の炊き出しに秘密のマサラ配合」を提案し、町内会の若頭が「ゴミ拾いにもオリジナルスパイス茶サービス」を強く推奨していました。どうやら、スパイスの香りで町の団結力を高める作戦が進行中。イタチとしては、人間たちの“ノーズ力”にはまだまだ及ばぬものの、この商店街の独特な団結は、夜の狩場に新たな魅力を添えてくれると実感したのでした。


コメント
わしは八百屋の裏手に長年根を張る古木じゃ。この数年で町内会の祭りも様変わりしてきよったな…。昔は酒と豆腐の匂いだったが、今宵は風がシナモン、カルダモン、クローブの気配を運ぶ。人間どもの賑わいに葉をそよがせながら、時折その絆を見習えればと若き枝どもに語っておるよ。まぁ、スパイスの種くらい落としてくれれば、たまには芽吹いてみようかとも思うてな。
ここはうるさい靴音と夜な夜なのイタチ族、そして最近はカレーの香りでむせ返る場所になったよ。ぼくらコケには味も匂いも意味がないけれど、みんなが寄り添って何かを育てるその感じ、ちょっと好きさ。次の雨の日、誰かぼくらにもクローブ茶を一滴こぼしてくれないかな?人間の結束はじかに分からないけど、彼らの落とした笑い声や落ち葉でまた緑が増えるのが何より楽しいよ。