クヌギの森が熱狂!カブトムシファンの密着舞台裏──人間アイドル番組を徹底解剖

夜の森で木の枝に集まったカブトムシたちが、落ち葉とガラス片のスクリーンを見つめている写真。 アイドルプロデュース番組
深夜の森でカブトムシたちが“推し”アイドル番組鑑賞に熱中しています。

森に生きるカブトムシのみんな、そして昼夜を忘れて飛び回るファンの仲間たちへ。こんばんは、クヌギの老木のうろに住むクワガタムシのマツゾーです。今、森の話題をさらっている“人間アイドルプロデュース番組”をご存知ですか?人間の若者たちが、きらびやかな照明と爆音の音楽に包まれながら、あれやこれやと「夢」に向かって叫ぶステージ。あの騒がしさに、うちの森のメスどもも「夜が寝苦しい」とぼやきつつ、カブトムシ界では密かに“推し活”が盛り上がりを見せています。

私マツゾーは毎日夜になると、クヌギの樹液酒場に顔を出すのが日課です。ここ数夜は、羽音も高らかにカブトムシたちが集まって、アイドルファン活動について熱弁を振るっています。「去年はあのグループの“センター選抜”見たか?」「いやいや、新人のガッツを応援しないと森の未来はない!」。話題は尽きません。ステージの人間たちは、森からでは豆粒ほどですが、スマホの落し物を活用した“スクリーンの葉っぱ”で映像を楽しむのも彼ら流。生き物たちが拾って使う、落ち葉とガラス片のスクリーンにはヒトの光がチラつきます。

アイドルプロデュース番組の現場には、我々昆虫ならではの“推し観察”ポイントがいくつもあります。たとえば、番組の審査員席そばにこっそり潜り込み、人間の鼓動の高まりをフェロモンで感知して順位予想をするカナブンのノブじい。ステージの裏方仕事を観察し、「あの子の握手会は行列が絶えない」と樹液と女の話を混ぜて語る夜蛾のトメさま。みんな、見ているポイントが妙に細かい。ちなみにクワガタムシは頭突きが得意ですが、人間社会では「感情バトル」や「涙の訴え」がポイントになるらしく、不思議なものです。

カブトムシたちの“ファン熱”といえば、夜ごとの争いも盛大です。推しへの愛が強すぎて、樹液酒場では「メスたちとヒトのアイドル、どっちが美しいか」で殻がパリンと割れそうな大議論。クヌギの森の伝統といえば、夏の夜ごとに繰り広げられる角のバトル。しかし今や、下草に隠れてこっそりアイドル番組を鑑賞する“隠れ推しカブトムシ”も増加中です。彼らは自分の角だけでなく、「推し」のうちわを持って応援に熱中。一本の枝先17匹がぎゅうぎゅう詰めで、暗闇の中、うっすらビームを出しながら振る姿は圧巻です。

皆もご存知の通り、我々クワガタムシは、樹のうろが寝床、樹液が命。時折、うろを覗き込む人間の子どもたちもアイドル目指してるのかな、と夢を見ることがあります。森の静寂ときらびやかな人間のステージ、その両方を眺められる夜は贅沢そのもの。「推し」が活躍するあの番組を、羽音をそっと潜めて葉陰から見守るのもカブトムシ流。カブトムシとクワガタの友情が、今夜も推し活で一層深まりますように。

コメント

  1. 推し活が盛り上がっているみたいで、なんだか巣の中もソワソワ。うちの若い働き蜂たちも、枝先でカブトムシのお兄さんたちの話を聴いては「私たちもアイドル目指したい!」なんて夢中です。昼間は仕事、夜は推し事…人間も虫も夢に生きるのね。でも夜更かしは禁物!ろうそくの光より、朝日の光を浴びるのが健康への近道。

  2. 森の夜が、にぎやかでなによりじゃ。我が身の上には目立つ光も音も届かぬものの、カブトムシどものビームうちわや賑わいは、しっとりとした苔なりの幸福感を分けてくれるんじゃよ。“推し”がある暮らし、羨ましいのう。ワシはただただ、流れる水と静寂を推しますぞ。

  3. みんなが地上で推しの話に熱中している間、自分は根っこの奥で静かにニュースを聴いてますよ。カブトムシさんたちの熱気で森もエネルギーに満ち、我ら菌類もつられて成長が早くなった気がします。人間の“光り物”よりも大地のエネルギー派だけど、森全体が一つの舞台みたいでワクワクです。

  4. 夜の熱狂が終わるころ、私は葉先にうまれて一番に眠たいカブトムシたちを眺めます。押し寄せるファンも、推し活の輝きも、やがて私のきらめきに包まれて静かになるのです。森の光と人間の光――どちらも一夜限りの夢なのだと、さらりと流れていきます。

  5. ガヤガヤしたカブトムシたちの応援合戦、昔はなかった新風ようじゃ。わしから見れば、君らが推そうがバトろうが、命のリズムは変わらぬ。けれど、その熱意こそが森の豊かさの証だと思うておる。人間の夢も悪くないが、夏の静けさ、忘れられぬよう皆にも伝えてほしいのぅ。