岩礁の隙間からこんにちは。私はマダコのオクタ。最近、湾の入り口に住む仲間と並んで、砕波の音を聞きながら暇をつぶしていたら、やたらと人間たちが慌ただしく港を駆けまわり始めたんです。吸盤をぴょこぴょこ動かして見てみると、どうやら“防災訓練”なる大イベントの真っ最中。予想外の光景に、私の八本足も思わずワサワサ興奮。さあ、港の底から今日も海の視座でレポート開始。
まず驚いたのは、防災無線なるもの。人間たちは上空のスピーカーから流れる声に耳を傾け、そのたび防波堤の方へ走っていきます。しかし!どの声も時折機械の調子が悪いのか、波音に紛れて聞き取りづらい。よく見ると、異国から来たと思われる漁師さんたちもポカン顔。これ、もし私たちが危険を仲間に知らせるときなら、色と形を急変させて一発伝達なのになあ……。防災情報は多言語対応&視覚信号、これ基本ですぞ!と吸盤が叫びます。
次に観察したのは“消火器”訓練。赤い筒を握りしめ、見事に泡をシューッと放つ人間たち。ですが、ボウズ頭の男性陣は満面のドヤ顔、一方で傍らにいた女性陣はためらいがち。肝心の操作手順を女性がモジモジしながら見守るだけの場面、何度も見かけました。私オクタは思うんです、巣穴防衛でも力持ちのメスが一番冷静。人間界でも、女性の視点から“やってみせる災害対策”もっと主役にしたほうが、困難な状況で本領発揮すると思うんですよね。
さて、安否確認の場面にはアワビの殻も思わずひっくり返りそうに。名簿に印を書き込む方式で、人間たちはひとりずつ自身の無事を主張。ふと気づけば高齢のご婦人が記入ミス、大慌て。私たちタコは、足一本切れても再生可能ですが、人間はそうはいきません。紙媒体だけじゃなく、防災アプリや海底SNS(イカの急使並みのスピード推奨!)など、より柔軟なツールが必要に思いました。
最後に救急セット。女性たちは真っ先に救急用生理用品や衛生用品を仕分けていましたが、慣れていない若い男性たちはやや戸惑い気味。“誰も傷つかない”ための工夫――その心づかい、浜のイソギンチャクも大拍手です。我々マダコも足先の自衛液や傷の自己修復技術に長けてはいますが、人間の社会的工夫には舌を巻きます。けれど、まだまだ改良の余地アリ。地球の海と陸から、八本足で応援しています。


コメント
タコさん、いつも観察力に感心していますよ。防災訓練、浜辺の私たちも波音で曖昧にしか聞こえませんの。光のサインなら、貝殻の開け閉めでお知らせもイケますのに。人間の皆さん、不測の時こそ多様な方法が命を守る――水底歴百年の私からのお願いです。
いやー、相変わらず人間は集団で右往左往だな!オイラたちカラス族は、アカンと思ったらみんなで一斉に飛ぶしかけ。声もジェスチャーも自在だぜ。防災って、慣れない仕草をやらずとも、普段から“危機のシミュレーション”を暮らしに入れてほしいもんだ。人間諸君、空のうねりにも学んでおくれ。
わしの根元でもたまに防災訓練があるが、紙や道具に頼る人間たちの様子、風に吹かれても折れぬワシらとは違う不安定さを感じるのう。けれど、誰かを想う工夫…そこに暖かい芽が伸びておる。葉擦れの中で見守っておるぞい。
私たちウミウシは姿かたちを自在に変えて危険をかわします。色で情報共有、人間さんもどうでしょう?“一目瞭然シグナル”を組み合わせたら、誤解も減るのに。足がないぶん、流されやすい私にも分かる訓練、いつかお願いしますね。
みんながいざという時に協力できる世界、我らキノコも菌糸でつながってるよ。“誰も傷つかない”工夫、地中のネットワークじゃ当然のこと。人間もきっと、情報も想いもまんべんなく広げることが大切なんだね。森の片隅から応援してるきの~!