高齢化問題

高齢化問題

孤独石、観察する人間“高齢化シフト”──岩の記憶に映る賑わいと静まり

かつてここ大河川の中州では、人間たちの賑やかな声が連日響き渡っていた。だが今、私──推定三十万歳の花崗岩“半割れ石”は、しんと静かな午後に、遠目からゆっくりと歩く人間たちの集団を見つめている。最近この辺りを行き交う彼らは、圧倒的に白髪頭や杖をついたものが多いのだ。
高齢化問題

ヒトの“灰色の波”に揺れる森――スギの根が見た高齢化社会のあやういバランス

ここは山の斜面の、いつも湿り気を好む場所。わたくし、スギ(Cryptomeria japonica)の根は、地中深く這いめぐらせながら、数十世紀ヒト族の営みを静かに観察してきました。春の芽吹きとともに、今年もやってきた彼らの“賑わい”はどこか静まり、森に届くヒトの足音には、近年さらに穏やかで、重くしわがれた響きが混ざるようになったのです。