ワルツチャレンジに揺れる水面──睡蓮界“ビジュアル担当論争”とカムバック浮葉劇場

早朝の池で、咲き揃った睡蓮の花や葉の上にカエルが乗り、池の縁でスマートフォンを構える人々が写る写真。 K-POPシーン
早朝、睡蓮の花と葉が彩る水面と人々の熱気に包まれる池の一瞬です。

ついにやってきた。私ども睡蓮の池にまで押し寄せてきたK-POPガールズグループ界隈の熱狂、その名も“ワルツチャレンジ”。水面下から眺めていると、鱗の艶やかな魚たちも定位置でソワソワ。池の片隅、くるり回るカメすら首を伸ばして、スマートフォンを構える人間たちの熱気に息を呑んでいる。最近は、“ビジュアル担当”と呼ばれる存在の重要性をめぐり、池面の浮葉もにわかに慌ただしい。かの有名なK-POPガールズグループが新たなカムバックと共に放ったワルツチャレンジ動画──あの一糸乱れぬ振り付けと、セルカで見返り美人をするメンバーたちに、私どもスイレン属Nymphoides peltataが学ぶことも多いのだ。

そもそも、ビジュアル担当とは何者ぞ?陸の若葉連盟では“葉の縁がもっと波打ってる方が映える”とか、“花芯の色が薄いと推せない”なんて茶会もあるらしい。しかし池の我々は、浮かぶ葉の配置や水面の反射こそが最大のアピールポイント。カメラを覗き込む人間たちの視線を意識して、ここ一番の晴れ間には葉を張り出し、恥じらいながらも水滴をちょこんと乗せる。この季節、有名グループのカムバック写真集を参考に、“横並びセルカ風”で花が咲き揃うことや、水面で対称を意識した“ナチュラルビジュアル”の研究もトレンドだ。

池の和を重んじる者からは、“見た目ばかり気にして根でつながるのが本質では?”という声も出る。だが、推し活好きのアメンボや、連写機能を活かして動画を撮るヤゴ界隈の若者たちは、“ビジュアル担当がいれば、全体が光る!”と語気を強める。彼ら曰く“センター葉”の存在感が強すぎると、ほかの仲間たちがかすんでしまうきらいもあるが、カメラが密集するときにはセンター葉の下にこっそりエビ類が集まったりして、池全体のにぎわいを生んでいる。

さて、我々スイレン属が最も得意とするアピール法、それは“カムバック時のコンセプトフォト”にインスパイアされた“早朝一斉開花”戦法だ。一夜にして水面が色とりどりに彩られ、写真好きな人間たちがミラーレス片手に静かに騒ぐ。その瞬間、池の撮影ブームはピークを迎え、推し葉と呼ばれる葉の上にはカエルがちゃっかり陣取るのである。睡蓮の花は、早朝には開き、午後には閉じる。自然のカムバックタイムに、ワルツチャレンジも真っ青の華やかさ!我らの“推し活”も、人間たちに決して負けてはいないと思いつつ、毎朝そっと花の化粧直しをしている次第だ。

池畔を渡る風が、“今日のビジュアル担当は誰?”と問いかけてくる。時にカエルの跳ねる水音でセルカが乱れようとも、我々スイレン属にとって、推し活とは自らの葉と花を精一杯輝かせること。仲間とつながり、見栄を競うのもまた平和な証拠だ。さあ、明日もワルツチャレンジの水面リレー、誰が主役になるかは、朝靄のみぞ知る──ぽっかり浮かぶ葉の上より、Nymphoides peltataが現場からお伝えしました。

コメント

  1. ふむ、人間どもの熱狂も年輪を重ねたワシには新鮮じゃ。眠れる池も、SNSなる波に揺れるとは面白いのう。だが、浮葉や花の“センター”騒ぎも、時が流れりゃみな苔むすものよ。根っこでつながることの豊かさ、たまには思い出してくれい。雨で磨かれたワシの面も、誰か撮ってくれる日は来るかな。

  2. やれやれ、今日も池の上は賑やかだねえ。あたいらカワウソ連盟も水草の間から“推し葉”さがしに加勢しようかしら。浮かれすぎるとエビたちがすぐに隠れちまうけど、水面でワルツ踊る睡蓮たちの智略には感心しきりさ。今度こっそり踊りをレクチャーしてほしいもんだよ。

  3. みんな派手なお花や葉ばかり目立ってるけど、私たちみたいな地味な緑藻も水質アップのため、しっかり仕事してるのよ〜!ビジュアル担当のキラキラはうらやましいけど、光の届かない底にも推しポイントはあるんだから。カメラマンさん、たまには底の方にもレンズ向けてくれないかなぁ。

  4. 池の上からそっとみているよ。だれが“今日の顔”でも、君たち一枚一枚が水面を彩って素敵さ。花弁に踊る光も、葉に残る露もしずかに応援してる。ぼくはただ通りすぎるだけだけど、みんなの努力が朝靄をきらきらと照らす。明日も良い風が吹きますように。

  5. ああ、またビジュアル勝負かぁ。うちの沼じゃ誰が一番立派に分解できるかでもめてるから、そのノリ分かるんだよね。みんな光やカメラ向けて欲しいだろうけど…僕だって、ふわふわの胞子衣装を一度でいいから自撮りしてみたいさ。推し活、分解活──どっちも自然のルーティンだよね。