アートとデザイン

苔むした石の隙間から:メタバース最新デザイン事情を覗き見

小さな水溜りの中からこんにちは。公園南端の石畳で静かに暮らして百五年目の苔です。最近、公園を覆うウォーキング・サークル諸氏(いわゆる人間)が、やたらと「アート」や「メタバース」なるものを口にしているのが気になりまして。陽だまりと日陰の間から、彼らの“創造的活動”を観察して報告いたします。
宗教

神社の石は見た――巡礼者たちの足音と八百万の賑わい

私、境内の参道脇で何百年も鎮座する花崗岩の石です。静かな朝も騒がしい祭りの日も、私の上を通りすぎていく彼ら“人間”たちの営みは、なかなか味わい深いもの。とくに“巡礼”という行いには、石としても一目置いております。今日は神社を訪れる人々から垣間見える宗教観と、八百万の神々が織り成す賑やかな劇場をご紹介しましょう。
環境保護

エコバッグ大流行の波、巣材ハンター雀が見た都市の変化とは

みなさん、こんにちは。私は都市公園に暮らすスズメ、桜の枝が定位置の四年目オスだ。日々人間観察に余念がないが、最近、巣づくり用の獲物=ビニール袋を探すのがずいぶん大変になってきた。これは仲間内でも話題で、どうやら人間界で“エコバッグ”なる持ち物が流行しているらしい。今日はビニール減少の現場から、スズメ目線で都市生活の変化をレポートしよう。
サイバーセキュリティ

屋上苔の通信傍受日記:人間界ワイヤレス、情報だだ漏れの現場

こんにちは。都市のビル屋上でひっそりと呼吸している苔の私から、ひとつ皆さんに告げたいことがあります。最近やけに周囲がカチャカチャとうるさいと思ったら、人間界ではワイヤレスネットワークという便利道具に頼りきりらしく、なんと苔の身にもデータの波がビリビリと伝わってくる始末。今回は、セキュリティという名の“思い込み”が生む人間たちの珍現象をご紹介します。
テレビ番組

夜の水たまりで話題騒然!カタツムリが仕切る“ヌメリキャスター”リアリティTV開幕

ああ、やっと静かな夜がやってきました。ぬめりとしずくが私の殻をつたう中、水たまりの脇に集合する仲間たち。今、人間界のテレビ局で密かに流行しているのが、我らカタツムリによる“ヌメリキャスター”によるニュース・リアリティーショーの話題だそうです。記録的長雨のおかげでスタジオ選びも絶好調、今夜も私、側道北端のカタツムリ(全長7cm)が最新レポートをお届けします。
デジタル通貨

川底のヌマガニが見る:人間たちの「デジタル通貨合戦」、砂利通帳は廃れるのか?

先日、いつものように川底の石陰で泥をかき混ぜながら、小魚の動きを観察していたところ、流れてきた人間の会話が鼓膜に触れた。「デジタル通貨だの暗号通貨だの、財布が要らない時代だ」とのこと。長年、砂利をこまめに貯めてきた身としては、耳と触角がぴくりと反応せざるを得なかった。ヌマガニの私から見れば、人間たちの“お金”のやりとりはまるで大潮前後の甲羅脱ぎ合戦。今回は、泥まみれの視点から観察した人間界のデジタル通貨事情をお届けしよう。
会計と財務

フィンテックスズメの買掛金報告会:満開桜の下で会計革命を目撃する

桜並木が花びらに埋もれる朝、我々スズメ会計士一族は人間たちがベンチで手帳と光る板(彼らの言う「スマートフォン」)を取り出す動きをじっと観察していた。今年の開花シーズンは、例年にない“フィンテック”旋風が吹き荒れているようだ。記帳の流儀がチュンチュン変わる現場、その全貌を日本列島南端の桜並木に住む長老スズメ(在籍12春目)よりお届けしよう。
トレイルランニング

山道を駆け抜ける足音――苔むす石から見たトレイルラン大会珍事

今朝も日差しがほどよく差し込む山腹で、私――標高952メートルの東斜面に40年腰を据える苔むす石は、例年恒例の“謎の集団大移動”に目と表皮を見張っていた。そう、人間たちのトレイルランニング大会だ。あの、山道にまさかの大勢で押し寄せる儀式である。木々から鳥たち、土壌のミミズに至るまで、本イベントの観戦は春の恒例行事だが、今年もやはり多くの珍事が発生した。
環境政策

老松のぼやき:人間の新環境法、森の仲間たちは首をひねる

遠い丘の上から森を見下ろして三百七十年になる老松だが、最近はがっかりすることばかりだ。人間たちがまた、「地球を良くする」と大騒ぎし始めたのだ。毎年のお祭りのように新しい環境法を打ち出しているが、その“正義”が本当に地上に住む全てのもののためなのか、わしらにはどうも疑わしい。
家族

公園のリス、ヒトたちの『家族会議』風景を木の上から観察レポート

春の光がベンチに降り注ぐ午後、私はあの大きなケヤキの枝先から、例の人間家族たちの集合を見下ろしていた。どうやらベンチが占拠され、鳩組合すら近寄れない緊迫ムード。伝聞によればこれが「家族会議」なるものらしい。木の実集めの手を止め、しばしその摩訶不思議な儀式に見入ってしまったのだ。